ミャンマーと仏のココロ

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ミャンマーの田舎町で結婚式&少数民族の結婚式の儀式【体験談】

ミャンマー人の旦那と結婚して1年ちょっと過ぎました。私と旦那は派手なことをするのがあまり得意ではないので、日本でよくある豪華な結婚式はしていません。
自分たちの住んでいる町で、普通の田舎に住むミャンマー人がするような結婚式を挙げました。ふと思いだしたので、書き残しておきたいと思います。

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結婚の準備

結婚の準備はそんなに大変ではなかったです。日本みたいに1年間とか半年とかの準備期間は必要ありません。ホテルなどの広い場所を貸し切るミャンマー人もいますが、私たちは小規模での開催予定だなので、家で行うことに。

結婚式に着る服の準備。最近、都会では真っ白なウエディングドレスを着ることもあるそうですが、ここは田舎。伝統的な正装を着ることにしました。 

旦那が私のために選んだのは、しっかりした生地の黄色のロンジー。彼はチン民族なので、チン族伝統の柄のロンジーが結婚式の服。

派手ではないけど、いつもとは違う服を着ている自分に「まさかミャンマーで結婚式するとは思わなかったなぁ」としみじみしました。

大事な準備としては、食事の手配。結婚式に来てくれる人たちのために、食事の手配をします。後にも書きますが、寄付するための食事も100食ほど準備しました。親戚や友人に結婚式の日時を伝え、周りの家に招待状を配ります。
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お坊さんのありがたいお言葉

結婚式当日はまず、お坊さんを家に呼びます。その数、お坊さん15人。

お坊さん達が家に入って来る時に、新郎新婦で彼らの足を拭きます。
私たちはお坊さんの足元にひざまずいて、足を拭くわけですが、お坊さんの足って綺麗!普段から裸足で歩いているから足が強いのか、お坊さん達の足はたくましくて綺麗な足でした。 
結婚式の時に、神父さんが言う言葉って「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」ですよね。

でも私たちのミャンマーの結婚式には、お坊さんが15人も来てありがたいお言葉をいただきました。代表のお坊さんが30分ほどそのありがたいお話を話し続けてくれます。
私たち新郎新婦、来場者も皆正座で話しを聞きます。

私は途中で足がしびれすぎて少し足を崩すと、お坊さんは「無理しなくていいよ」と優しく言ってくれました。笑
話しの内容は、ほとんど仏教の教えを説いてくれているのですが、私はあまりミャンマー語が分からず。。

後から旦那に確認すると、結婚とは愛し合い、添い遂げること。何か困難があってもともに乗り越えること。など色々な教えをいただいたそうです。
そして、さいごに来場者とお坊さん全員で私たちの幸せを祈ってくれました。

お祝いごとには、他人にも幸せを

お坊さんが帰った後、結婚式の最後には新郎新婦で布施(寄付)をしにいきます。さすが仏教の国ミャンマー。
身寄りのないおじいさんおばあさんが暮らす施設に、100食分の食事を寄付しました。この施設の運営もミャンマー人たちの寄付だけで成り立っています。

「結婚おめでとう」と優しく声をかけてくれます。結構なご高齢に見えるおじいさんやおばあさんたち。彼らひとりひとりにご飯を渡すと、私たちに何か唱えてくれます。呪文のように唱えるので、聞き取れないのですが「僕たちの幸せと健康を祈ってくれてるんだよ」と旦那が教えてくれました。

結婚式というお祝いごとで、他人にも幸せを分けに行く。
派手ではない、ミャンマーの田舎での結婚式のスタイルが地味な私たち夫婦には合っているのかも。あの日、私たちの幸せを祈ってくれたお坊さん、来場してくれた親戚や友人、そしておじいさんおばあさん。
本当にありがとう。結婚式を思いだす度に、人に感謝したい気持ちになります。

ミャンマー少数民族の結婚式の儀式

インレー湖の周りには少数民族が暮らしています。ミャンマーには100以上の少数民族が存在し、インレー湖には湖の上で水上生活を送るインダー族や、山岳部に住むパオ族などたくさんの少数民族に出会います。
ミャンマー国内の60%以上はビルマ族が占め、残りは少数民族と呼ばれています。
ちなみに私の旦那もチン族という、チン州に多く住む少数民族のひとり。少数民族は、それぞれの独特の服装や習慣があり、とても興味深いです。
言葉も全然違うので、ミャンマー語の発音が違うと「少数民族の人かな?」とわかります。

先日、少数民族の結婚式に参加しました。彼はうちの会社のスタッフですがパオ族という、ミャンマーの少数民族のひとり。
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ミャンマー少数民族のパオ族の結婚式

少数民族のひとつであるパオ族は独自の服装をしています。黒色の変わった形の服。
結婚式にも特別な衣装ではなく、いつもの黒い民族衣装を着ていました。

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結婚式に行く時間は、招待状に書かれていた9時~15時の間であればいつ行ってもOK。
特に時間は決まっていません。

私たちは、朝9時半頃に到着。少数民族の多くは村に住んでおり、結婚式も村にある新郎の家で行われます。

いつもの家に飾り付けをして、家では大音量で音楽が流れていました。家の外には、来客の食事用にテーブルと椅子が並べられており、私たちも到着直後に食事をいただきました。
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ミャンマーの一般的な結婚式も、来客に食事を振る舞います。それは、パオ族も同じ。
料理はシンプルで、豚肉の炒め物とサラダと豆のスープ。とりあえず食事を終えて家の中に。2階に上がると、新婦が座って来客に挨拶をしていました。私たちも早速挨拶に。

少数民族の新郎新婦に挨拶

パオ族の結婚式では、白い紐に水をつけて、それを新郎新婦の手につけてあげるのが儀式。
水の中には金とか銀が入っているらしい。その水を手につけることで、お金がたくさん入ってきますように、ということらしい。後は、お祝いのお金を渡しました。
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家の中も飾り付けがされていて、新郎新婦に挨拶を終えた来客たちが家の中でくつろいでいました。私たちも挨拶を終え、「次に何するの?」と聞くと、「もう終わりだよ。」「え!もう終わりなの。」

新郎新婦はずーっと座っていて、ひたすら来客に挨拶をするらしい。ひたすら来客に、手に水をつけてもらうのが結婚式。
来客も、食事して挨拶したら、少しくつろいで帰るそうです。日本のように、ドレス姿のお披露目や余興なども一切なし。なんとも、素朴で村らしい結婚式でした。
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少数民族のお嫁さん探し

パオ族の男は夜な夜な女の子がいる家を一軒一軒まわって、お嫁さん候補を探すらしいです。そして男性が気に入った女性に、結婚を申し込み、OKをもらえれば婚約成立。
女性から、男性を選ぶことはないそうです。
夜な夜なやってくる男性たちの誰に選ばれるかも分からず、自分で選ぶこともできない。結婚って恋愛から始まらなくとも、成立するものなんですね。どんな形であれ、夫婦として幸せな家庭を築いていってください。
結婚おめでとう!

旅の指さし会話帳44ミャンマー (ここ以外のどこかへ!)

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