就活を途中でやめて大学を休学、バックパック背負って旅に出た理由
私は大学３年生の時、同級生がみんな就職活動を始めるなか、ひとり、就活をせず、大学を休学してバックパックを背負って旅に出ちゃいました。
まわりの流れに流れるか、自分の人生を自分で動かすか。旅は私に自分の人生を生きる勇気をくれた、という話です。
一斉に就職活動が開始。やる気なし、乗り遅れ。
大学３年生の12月、一斉に就活が開始。「よーいどん、一斉に走り出してください。」という感じで、私のまわりの同世代もそわそわし出し、スーツを着て何十社、何百社と説明会に参加したり、OBOG訪問を始めていました。
私自身はというと、「スーツなんて着たくないし、気の利いた敬語もできない、なにも準備できてない〜」と出遅れて、ひたすら考え込んでいました。
自分が将来したいことはなんだろう。
みんなと同時に就活する準備ができなくて、本当は就活なんてしたくなくて。もう少し、自分と向き合って本当にしたいことを考える時間がほしいと思っていました。
就活しないで大学休学、旅に出ることを決めた
もしかしたら逃げなのかもしれない、１年間大学を休学しても何も変わらないかもしれない。
色んな不安があったけど、それでも自分の将来を左右する大きな時に、よくわからないまま、納得感のないまま就職活動をすることもできませんでした。
だから自分が本当にやりたいことを見つけるために、就活を辞めて１年間の大学休学を決めました。大学を休学している間、何をするも何をしないも自分次第です。
私の休学中の課題は、自分の将来の方向性を決めること。だから、少しでも興味が湧いたことはどんどんチャレンジしてみました。
企業へのインターン、ボランティア、国内外を旅したり、たくさん本を読んだり映画を見たり、語学の勉強をしたり。そして私のなかの休学期間の最も大きなイベントは、発展途上の国々を旅すること。
就活の忙しない心を落ち着けると、自分の心がクリアになり、子どもの頃から国際協力とか、ストリートチルドレンとかに興味があったことを思い出しました。
そういうドキュメンタリー番組などを子どもの時に見てから、世界はなんて不公平なんだと思っていたのです。ずっと気になっているけど何も知らない。とにかく自分の目で見て自分の身体で感じてきたいと思いました。
就職活動辞めて、旅に出て得たこと・変わったこと
人の生き方は自由なんだということを知りました。 休学して世界へ旅に出たら、広い視野を持って自分を見つめることができました。
日本では当たり前の安全に暮らし、ご飯が食べられて、水も電気も困らない。学校に行って、大学に行って、いい仕事を見つけて、ちゃんとした家に住む。
私が知っていた人間の生き方は、一歩外に出てみれば、全然当たり前じゃなかったのです。
自分とは違う価値観・考え方を持つ人々や、知らなかった景色や風景に出会いました。
「お金が無くて小学校すら行けず、独学で英語・クメール語・フランス語・日本語の4カ国語を会得したカンボジアのお兄さん。（しかも弟二人の学費を払っている。）」
「タイの森の奥に住み込み、自分で家を建て川から水を引いて生活している家族。子どもは学校へ行かず、身も心もターザンみたいに生きている。」
「インドの修道院で貧しい人々を救う為に、インドの住民票を取得した70代のおばあちゃん。毎日汗水垂らしながら孤児たちの世話をしている。」
混沌としたインドの中の、美しいタージ・マハル。汚くて神聖なガンジス川、人の波に飲まれそうな街。
カンボジアの虐殺で数万人が殺された場所、街中にランタンが輝くベトナムのホイアン。電気も水もガスも無く、自給自足の村。ただただ広がる青い空。
初めての世界に出会うことで、自分の世界も広がりました。どこで、誰と、どのように生きていきたいか。改めて考えることができました。
旅に出て人生が変わるか・変わらないか
日本に帰国して、１年前のように再び就活生が町にあふれる時期。私はスーツも着ないで、旅から帰って来てやりたいと思っていたことをただ考えていました。
それが今、ミャンマーで起業していることにつながっています。そして、今私がやっていることは旅から帰って来て心に決めたことがずっと繋がっています。
旅は私の人生を変えました。たくさんの世界を見ることができた旅は、私の世界観・価値観を広げ、柔軟にしてくれました。
今、自分の人生を流されていると感じる人は一度立ち止まって、どこか旅に出てみると新しい考えがひらめくかもしれません。
